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【思春期】生理のトラブルまとめ:生理不順、経血が多い、ダラダラと生理が続くなどの症状解説

  • 作成日:2020.02.13
  • 更新日:2020.09.24

10代は女性ホルモンのバランスがまだ安定していないことも多く、生理のトラブルに悩みがちです。生理予定日になってもなかなか生理がこない、逆に早く生理がくるなどの生理不順や、経血量が多い、またダラダラと生理が長く続くなどの異常があり不安に思うかもしれません。この記事では、思春期の生理のトラブルについてまとめて解説し、対処法を紹介します。

この記事の監修医師

産婦人科専門医 月花瑶子

産婦人科専門医 月花瑶子

北里大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター、愛育病院での勤務を経て、現在は都内の不妊専門クリニックに勤務。産婦人科専門医の資格を持つ。臨床医として働きながら、生殖に関わるヘルスケアの知識を社会に広める啓蒙活動も行う。監修書籍「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)

思春期はホルモンバランスが不安定

思春期は生理のトラブルが多い

生理(月経)の仕組みと思春期の特徴

生理のトラブルについて理解するために、まずは生理の仕組みと思春期の特徴を説明します。

生理は医学的には「月経」と呼びますが、これは不要になった子宮内膜を排泄する現象です。生理周期に合わせて女性ホルモンのバランスは変化し、その働きで卵巣から卵子が排卵されたり、また子宮では内側の膜である「子宮内膜」が厚く成長したりします。

生理周期は大きく分けると以下の4つです

生理周期は4つに分かれる

生理がきて、また次の生理がくるまでの期間を「生理周期」と呼びます。生理周期は大きく4つに分かれます。

(1)月経期
経血が排泄される期間(3〜6日間程度 / 個人差あり)

(2)卵胞期
排卵の準備や、子宮内膜が成長する期間

(3)排卵期
排卵が起こる期間

(4)黄体期
子宮内膜の状態を整える期間
( → 受精しなかった場合は、月経期へ)

排卵後に妊娠しなかった場合は、子宮内膜の一部がはがれ、経血となって排泄されます。これが「生理(月経)」です。

思春期はホルモンバランスが不安定

思春期はホルモンバランスが不安定

このような生理のサイクルは女性ホルモンが正常に分泌されることで成り立っています。12才前後で初潮(初経)を迎える女性が多いですが、女性ホルモンの分泌が安定しはじめるのは20歳になる頃で、それまではホルモンバランスが不安定なことがよくあります。

ですから、初潮を迎えてから18歳までのいわゆる「思春期」には、生理に関するトラブルが多く見られます

あなたはどのタイプ? 思春期の生理パターン

あなたはどのタイプ? 思春期の生理パターン

思春期は生理のパターンが人それぞれ

パターン1:初潮がなかなかこない

初潮がくる平均的な年齢は12歳前後と言われています。しかし、初潮のタイミングには個人差があり、遅れて初潮を迎える人もいます。ですから、周りのお友達はすでに初潮を迎えているのに自分だけまだ初潮がきていなくても、大きな心配はありません。一つの目安として、16歳になっても初潮を迎えていなければ、病院での検査を受けるようにしましょう。

パターン2:初潮は迎えたが、生理周期が不規則でトラブルも多い

このパターンで悩んでいる方は多くいます。先ほども説明したように、思春期は女性ホルモンの分泌が安定しないため、生理が予定日よりも早くきたり、遅くきたりする「生理不順」になりがちで、その他、経血量や生理期間に異常があるように感じる方もいます。

パターン3:初潮後、生理は順調ではあったものの、何らかの原因で生理不順などのトラブルが起こるようになる

生理周期が安定していた方が、何からの原因によって生理不順になったり生理がこなくなったりすることがあります。原因としては、ストレスや過度なダイエット、身体への大きな負担(疲労)などが考えられます。

パターン4:初潮後、生理が規則的にきて安定している

このパターンの方は特に心配はありません。

「正常な生理」の範囲を知っておこう

「正常な生理」の範囲を知っておこう

何日ぐらいが平均?どれぐらいずれたら生理不順?

「正常な生理」の基準(*1)についても紹介します。自分の生理と照らし合わせてみましょう。

<正常な生理の基準>

・周期日数:25日〜38日(平均28日)
・周期ごとの日数変動:6日以内
・出血する期間:3日〜7日間(平均5日間)
・生理期間中に出る経血の総量:20ml~140ml(平均50ml)

※周期ごとの日数変動:「生理周期(生理が始まった日から次の生理が始まる日の前日までの期間)」の日数が周期ごとに変化することをさします。例えば、前回の生理周期が28日だったのに対して、今回の生理周期が36日だった場合の日数変動は8日となります

上記が「正常な生理」の範囲です。意外にも幅があることに驚くかもしれませんが、生理には個人差があります。しかし、この「正常な生理」を表す各項目のどれか1つでも異常があれば「月経異常」と呼び、治療が必要なケースがあります。

思春期の生理トラブルの多くは、「周期日数」が短すぎるor長すぎる「周期ごとの日数変動」が7日以上ある「出血する期間」が短すぎるor長すぎる「経血の量」が少なすぎるor多すぎる、などがよくみられます。

では、次の段落で思春期に起こりがちな生理のトラブルについて解説します。

(*1)日本生殖医学会「生殖医療の必修知識」P.23 表1 より抜粋

思春期に起こりがちな生理のトラブル一覧

思春期に起こりがちな生理のトラブル一覧

生理のトラブル①生理不順

生理不順は、思春期に限らず多くの女性が経験する生理のトラブルです。1日や2日程度のズレであればまだしも、1週間以上も予定日からズレると心配になりますし、ナプキンの用意ができなくて困ることもあるでしょう。

女性ホルモンのバランスは日常生活のストレスや疲れなどに影響を受け、それが原因で生理予定日が数日ずれることはよくあります。それに加えて、思春期はホルモンバランスが不安定なので、生理不順で悩む方は少なくありません。

生理不順や生理周期に関するトラブルのタイプとしては、

・毎回生理がくるタイミングが生理予定日から1週間以上早いor遅い
・生理周期が24日以下(生理周期が短い)
・生理周期が39日以上(生理周期が長い)
・生理が3ヶ月以上こない

などが挙げられます。詳しい説明や対処法はこちらの記事「高校生や中学生の生理不順の原因は?生理不順への対処法」で紹介しています。お悩みの方はご一読ください。

生理のトラブル②経血量が多い or 少ない、期間が長い or 短い

生理のトラブル②経血量が多い or 少ない、期間が長い or 短い

生理不順のような生理周期に関するトラブルだけでなく、経血の量や経血が出る期間(生理期間)に関するトラブルも思春期の悩みの一つです。

経血量や期間の多少の変化は問題ありませんが、以下のようなケースは要注意です。

【いつも経血量が多く、期間が長いケース】

・生理期間中の経血量が140ml以上
・経血が出る期間が8日以上

「経血量が140ml以上」と言われてもピンとこないかもしれませんが、目安としては「1~2時間おきにナプキンを替えなければいけない」程度です。

※「ふつうの日」用のナプキン全体に血が広がっているときの経血量がだいたい5ml程度です。

経血が多く、期間が長い場合は「過多月経」「過長月経」の可能性があります。経血量が140mlよりも多いことを「過多月経」といい、生理期間が8日以上続く場合は「過長月経」といいます。

毎回の経血量が多く、また生理期間が8日以上あるような周期が3回以上続くようであれば、一度婦人科で診てもらいましょう。

※過多月経や過長月経に関しては「なかなか生理が終わらない……。生理が長いときの原因と病院に行く目安」で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。

または以下のような経血量が少なく、期間が短いケースも要注意です。

または以下のような【いつも経血量が少なく、期間が短いケース】も要注意です。

・生理期間中の経血量が異常に少ない(20ml以下)
・経血が出る期間が2日以下

このように経血が少なく、期間が短い場合は「過少月経」「過短月経」の可能性があります。このような生理が3周期以上続くようであれば、婦人科を受診するようにしてください。

※詳しくは「生理が短い、経血量が少ないときに考えられる原因について」でも解説していますので、気になる方はご一読ください。

生理のトラブル③生理がしばらく来なくなる

生理のトラブル③生理がしばらくこなくなる

中学生や高校生の時期は、たまに「生理がこなくなる」ということが起こります。

しばらく遅れるぐらいであれば、よくある生理不順と考えて様子をみても良いですが、生理が3ヶ月以上こない状態であれば「続発性無月経(ぞくはつせい むげっけい)」と呼ばれ、注意が必要です。

原因は様々ですが、思春期に起こる続発性無月経の多くは大幅な体重減少過度なダイエットによる食事制限、その他、思春期特有のストレスなど心理的な原因によるものです。

生理が3ヶ月以上こないようであれば、一度婦人科で診てもらうようにしましょう。婦人科系の疾患が見つかることもあります。

生理が終わらずダラダラと出血する原因は?

生理が終わらずダラダラと出血する原因は?

思春期に多い「ダラダラと続く生理」

思春期には、生理期間以外のタイミングで出血したり、また生理がなかなか終わらないような感じでダラダラと出血し続けるようなこともあります。

生理とは異なるタイミングで性器から出血することを「不正出血(不正性器出血)」と呼びます。不正出血には様々なケースがありますが、ここでは思春期に多い「機能性出血(または若年性出血)」と呼ばれる不正出血について解説します。

生理が終わらずダラダラと出血する「機能性出血」

生理が終わらずダラダラと出血する「機能性出血」

機能性出血とは、女性ホルモンの変化によって起こる出血です。特に排卵期(生理周期の中頃)に多く、これを「中間期出血」とも呼びます。

排卵日前後(排卵期)は、下の図のように2つのホルモンのバランスが急に変化します。この影響で子宮内膜が剥がれ、排卵日前後の2〜3日に渡って血として流れ落ちることがあります。

排卵日前後(排卵期)は、下の図のように2つのホルモンのバランスが急に変化します。この影響で子宮内膜が剥がれ、排卵日前後の2〜3日に渡って血として流れ落ちることがあります。

また、思春期は特にホルモンバランスが乱れがちですから、生理が終わるあたりでも同様に不正出血が出ることがあります。通常、不正出血の量は少量ですから、生理が終わりかけるタイミングから不正出血があると「生理がダラダラと続いている」と勘違いするかもしれません。

このような不正出血はよくあることですし、病気が原因ではないことが多いですからしばらくは様子をみましょう。

ただし、出血の量が多かったり、それが原因で貧血になったり、また不正出血がみられる周期が3回以上続いたりするようであれば一度婦人科で診てもらいましょう。

※不正出血に関する詳しい解説は「不正出血の原因は?ストレスのせい?不正出血の種類と病院に行く目安」をご覧ください。

生理の悩みは病院に相談を

生理の悩みは病院に相談を

生理の悩みは婦人科へ

ここまで、思春期によく起こる生理のトラブルについて紹介しました。思春期は女性ホルモンの分泌が安定していないことが多く、生理周期が乱れたり、生理期間や経血量に異常が見られる、また不正出血が出るなど様々な症状がみられます。

その他の生理トラブルとしては、「生理痛」や生理前の身体的・精神的な不調である「月経前症候群(PMS)」などもあります。生理痛や月経前症候群(PMS)は「しょうがないから、我慢して耐えよう……」とする方も多いですが、実は病院で治療することができます。

生理の悩みがあれば、気軽に婦人科に相談しましょう。婦人科の選び方は「どこに行けばいいの?婦人科を選ぶときの3つのポイント」で解説しています。よければ、ご覧ください。

(※)ひどい生理痛でお悩みの方は「生理痛がひどい「月経困難症」。婦人科での診察と治療について」で対処法などを解説しています。

(※)生理前のつらい症状については「生理前のイライラはなぜ?カラダの不調の原因は?生理前の症状への対処法」で解説しています。

この記事の監修医師

産婦人科専門医 月花 瑶子

産婦人科専門医月花 瑶子

資格
医学博士
産婦人科専門医
経歴

2013年

北里大学医学部医学科卒業

2013年

日本赤十字医療センター

2015年

母子保健センター愛育病院
帝京溝の口病院 産婦人科

2016年

国立成育医療研究センター 不妊診療科

2018年

杉山産婦人科

所属
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
日本女性医学学会

この記事の著者

吉川 雄司

著書「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)。生殖機能に関する正しい知識の普及、妊活・不妊治療に取り組む方のサポートを目的とした事業を運営する株式会社ヘルスアンドライツの代表取締役。日テレやTBSなどの番組出演、新聞やメディアへの掲載多数。

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