• トップ
  • 生理
  • 高校生や中学生の生理不順の原因は?生理不順への対処法

高校生や中学生の生理不順の原因は?生理不順への対処法

  • 作成日:2020.02.13
  • 更新日:2020.05.11

思春期はまだ女性ホルモンの分泌が安定していないため、高校生や中学生は生理不順で悩むことが多いです。心配しなくても大丈夫なケースもあれば、なかには婦人科に相談した方が良いケースもあります。この記事では、生理不順の原因や心配するべき目安、そして対処法について解説します。

この記事の監修のドクター

産婦人科専門医 月花瑶子

産婦人科専門医 月花瑶子

北里大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター、愛育病院での勤務を経て、現在は都内の不妊専門クリニックに勤務。産婦人科専門医の資格を持つ。臨床医として働きながら、生殖に関わるヘルスケアの知識を社会に広める啓蒙活動も行う。監修書籍「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)

生理の仕組みと生理不順の原因

生理の仕組みと生理不順の原因

生理(月経)の仕組み

そもそも、生理(月経)はどのような仕組みで起こっているのでしょうか。生理の仕組みを理解するためにカギとなるのは「女性ホルモン」「子宮内膜」です。

女性のカラダは妊娠に備えて、およそ1ヶ月のサイクルで排卵(卵巣から卵子が飛び出すこと)が起こったり、また受精卵が着床する部分である子宮の内側の膜(子宮内膜)が厚く成熟したりしています。

このような排卵や子宮内膜の成熟は女性ホルモンの働きによるものです。

排卵が起こったあとに妊娠しなかった場合は、成熟した子宮内膜の一部は不要になるため子宮から剥がれ落ち、血液の状態になって排泄されます。これが、生理(月経)です。

思春期の生理不順の主な原因は女性ホルモンが不安定なことです。

思春期の生理不順の原因 = 女性ホルモンが不安定

生理に関係する女性ホルモンは二つあります。少しむずかしい言葉ですが、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」といいます。

以下の図のように二つの女性ホルモンは変化し、適切なホルモンバランスを保つことで排卵や子宮内膜の成熟・排泄などの「生理のサイクル」が回っています。

以下の図のように二つの女性ホルモンは変化し、適切なホルモンバランスを保つことで排卵や子宮内膜の成熟・排泄などの「生理のサイクル」が回っています。

しかし、思春期はホルモンバランスが不安定なことが多く、生理のサイクルが乱れる、つまり生理不順になることがよくあります

心配すべき生理不順の目安

心配すべき生理不順の目安

生理不順といっても、予定日から数日ずれる程度のこともあれば、数週間たっても生理がこないということもあります。いったい、どのような場合に心配すべきなのでしょうか。

基本的に、思春期の生理不順は心配のいらないことが多いです。予定日から数日ずれるようなことはよくあることですし、生理周期が短かったり、長かったりすることもあります。

ただし、生理予定日から3ヶ月以上たっても生理がこないような場合は婦人科で診てもらいましょう。

以下では、思春期の生理不順の「心配すべき目安」について詳しく説明します。

生理不順の目安は「一週間以上ずれたかどうか」

たまに予定日からずれるのは大丈夫

医学的には、生理周期ごとの日数変動が6日以内であれば正常とされています(*1)。

生理周期ごとの日数変動とは、「生理周期(生理が始まった日から次の生理が始まる日の前日までの期間)」の日数が周期ごとに変化することをさします。

例えば、前回の生理周期が28日だったのに対して、今回の生理周期が33日だった場合の日数変動は5日となります。

生理予定日から3日程度遅れるだけでも不安に思う人がいるかもしれませんが、ちょっとした私生活の変化の影響で、生理のサイクルが短くなったり、長くなったりするのはよくあることです。

たまに生理予定日からずれる(6日以内)という場合は心配ありません。

7日以上ずれることも、思春期はよくある

7日以上ずれることも、思春期はよくある

一方で、生理予定日から7日以上ずれることを生理不順と呼びます。

ただし、思春期はホルモンバランスが安定していないため、生理不順はよく起こります。なので、あまり心配しなくても大丈夫でしょう。

もし7日以上ずれて生理がきたら、私生活に何か変化がなかったか少し振り返ってみてください。

・学校でクラス替えがあった
・テスト勉強で夜更かしを続けた
・友人関係や恋愛で悩んだ

このような変化があるとストレスを感じ、そのせいでホルモンバランスが乱れ、生理が早まったり遅れたりすることもよくあります。

(*1)日本生殖医学会「生殖医療の必修知識」P.23 表1 より抜粋

正常な生理周期の日数は25日〜38日

いつも生理周期が短い・長い場合は少し注意

生理が始まった日から次の生理が始まる日の前日までの期間を「生理周期」といいます。例えば、1月1日に生理がきて、次の生理が1月29日にきたのであれば、生理周期は「28日」です。

生理周期の日数は個人差がありますが、平均的には28日前後です。そして、正常な生理周期の日数は25日〜38日とされています。(*1)

なので、もし生理周期が24日以下 or 39日以上の場合は少し注意しましょう。

医学的には、生理周期が24日以下のことを頻発月経、39日以上(かつ3ヶ月未満)のことを希発月経といいます。

大人になっても続くようであれば婦人科へ

ただし、初潮から間もない思春期は、頻発月経も希発月経もよく起こるので、いますぐに治療が必要ということはありません。

成人になってもこのような生理周期が続くようであれば、一度婦人科で診てもらいましょう。

頻発月経や希発月経の原因には、排卵が起こらない「無排卵周期症」や子宮内膜がちゃんと発育しない「黄体機能不全」の可能性もあり、将来的になかなか妊娠できない要因になりえます。

(*1)日本生殖医学会「生殖医療の必修知識」P.23 表1 より抜粋

3ヶ月以上生理がこなければ要注意

3ヶ月以上生理がこなければ婦人科へ

もし、生理が3ヶ月以上こないようであれば一度婦人科で診てもらってください。

生理が3ヶ月以上こない状態を「続発性無月経(ぞくはつせい むげっけい)」と呼びます。

原因は様々ですが、思春期に起こる続発無月経の多くは大幅な体重減少過度なダイエットによる食事制限、その他、思春期特有のストレスなど心理的な原因によるものです。ただ、ときには婦人科系の疾患が見つかることもあります。

生理不順の対処法

生理不順の対処法

生理不順は不規則な生活習慣やストレス、ダイエットなどが原因となっていることもあります。このような原因に対処することで、生理不順が改善することもあります。

以下では、そのような原因への対処法を紹介します。

十分な睡眠や運動でストレスを解消する

十分な睡眠や運動でストレスを解消する

生理不順の原因としてホルモンバランスの乱れが挙げられますが、ストレスはホルモンバランスが乱れる大きな原因です。十分に睡眠を取る、適度に運動する、趣味に打ち込むなど、ストレスを溜めこまないように意識してみましょう。

リラックス効果があるハーブティーを飲んでみるのも良いかもしれません。

ホルモンバランスを整える食事

ホルモンバランスを整える食事

ホルモンバランスを整える基本は、バランスの取れた適量の食事を取ることです。特にビタミンB6・E鉄分を摂取すると効果的です。ビタミンB6やビタミンEはホルモンバランスを整える働きがあります。

<ビタミンB6>

カツオやサバ、鶏ささみや鶏レバー、バナナなどに多く含まれます。

<ビタミンE>

アーモンドなどのナッツ類、かぼちゃやアボカドに多く含まれます。

<鉄分>

カキやウナギなどの魚介類や、鶏や牛のレバーなどに多く含まれます。

ダイエット中は食事をサラダだけで済ませる方もいますが、たんぱく質やコレステロールを摂取することも健康を維持するためには大切です。肉や魚、卵や乳製品も欠かさないようにしてください。

一方で、多くの油分や塩分を含むファストフードは、カロリーに対してビタミン・ミネラル・食物繊維を十分に摂取できません。ホルモンバランスが乱れる原因になるので控えましょう。

生理不順対策にはピルも選択肢の一つ

生理不順対策にはピルも選択肢の一つ

ピルと聞くと「避妊薬」のイメージが強いかもしれませんが、ピルの効果は避妊だけではありません生理不順やひどい生理痛を伴う「月経困難症」、生理前の身体的・精神的な不調をまねく「月経困難症(PMS)」の治療薬としても活用されています。

日本ではまだ普及率が高くなく、「ピルを飲むなんて、いやらしい」という悲しくなるような誤解をしている人もいますが、ピルは女性の健康を守り、生活の質を高めるとても便利なアイテムです。

ピル服用の効果は?避妊だけじゃないピルの効果を丁寧に解説」でピルについて詳しく紹介しているので、よければご覧ください。

日常生活に支障があれば婦人科へ

日常生活に支障があれば病院へ

ここまで、生理不順の原因や心配すべき目安、そして対処法を紹介しました。思春期の生理不順は、女性としての発達過程においてよくることなので、多くの場合は「様子見」をして問題ありません。

しかし、生理予定日の把握ができず困ったり、加えて経血量が多くて貧血になったり、私生活に支障があるようであれば、婦人科に相談してみましょう。

婦人科と聞くと、赤ちゃんを産むために妊娠した人が行くところだと思っている人もいますが、生理不順や生理痛、また生理前の精神的な症状の治療などもできます。

「産婦人科」「婦人科」「レディースクリニック」など様々な呼び方がありますが、女性が健康的は生活を送るためにサポートしてくれる場所です。

生理に関するトラブルには、将来的に子宮などの病気や不妊に繋がる原因が隠れていることもあります。日常生活に支障があるようであれば、婦人科にまずは相談しましょう。

以上、この記事では高校生や中学生の生理不順について解説しました。

ホルモンバランスが不安定な思春期は、生理不順に悩みがちです。しかし、ホルモンバランスは20歳頃には安定してくることがほとんどで、思春期に生理不順があるのは女性としての発達過程としてよくあることだと覚えておきましょう。

もし、日常生活に支障が出るような生理のトラブルがある場合は、婦人科に相談してください。きっと、生理の悩みを解決するアドバイスがもらえるはずです。

この記事の著者

吉川 雄司

著書「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)。生殖機能に関する正しい知識の普及、妊活・不妊治療に取り組む方のサポートを目的とした事業を運営する株式会社ヘルスアンドライツの代表取締役。日テレやTBSなどの番組出演、新聞やメディアへの掲載多数。

SNSでシェア

  • lineアイコン
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

あわせて読みたい記事

Related Posts

この記事に関連するタグ

  • トップ
  • 生理
  • 高校生や中学生の生理不順の原因は?生理不順への対処法
ケアミーアイコン

あなたにおすすめの記事も読める使いやすさNo.1 生理管理アプリ

詳しくみる