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ブライダルチェックの検査内容や費用を解説

  • 作成日:2019.11.22
  • 更新日:2020.05.31

ブライダルチェックとは、カップルの男女それぞれの生殖機能や、妊娠に影響のある病気などがないかをチェックする検査のことです。妊娠を阻む原因は女性だけではなく男性にもあるため、なるべく二人揃って検査を受ける方が良いでしょう。検査にかかる費用は、二人合わせて約5万円前後ですが、クリニックによっても費用は異なります。この記事では、ブライダルチェックの検査内容と費用について解説します。

この記事の監修医師

産婦人科専門医 月花瑶子

産婦人科専門医 月花瑶子

北里大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター、愛育病院での勤務を経て、現在は都内の不妊専門クリニックに勤務。産婦人科専門医の資格を持つ。臨床医として働きながら、生殖に関わるヘルスケアの知識を社会に広める啓蒙活動も行う。監修書籍「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)

生殖機能ををチェックする「ブライダルチェック

ブライダルチェックでは、男女の生殖機能(簡単にいえば、妊娠するために必要な機能)のチェックや、妊娠を妨げる持病や性病について検査を行います。

ブライダルチェックは「結婚して将来子どもがほしいなら受けておきましょう」と、結婚を機に受けることが多い検査ということで「ブライダル」という名前がついています。しかし、結婚の予定がないと受けられないわけではなく、女性は「将来的に妊娠できるかどうか」、男性は「自分に妊娠させられる能力があるかどうか」を知るために検査を受けることができます。

ブライダルチェックというと「女性のための検査」だと思う方も少なくありませんが、男女ともに検査を受けることが大切です。WHOが発表したデータ(以下円グラフ)によると、不妊の原因は女性だけでなく男性にもあることが分かっています。

不妊で悩む夫婦の48%は男性側にも原因がある

上の円グラフの通り、実に不妊で悩む夫婦の48%は男性側にも原因があるのです。

妊娠しない原因は女性だけにあるわけではありません。男性もブライダルチェックを受けておくことを強くおすすめします。

ブライダルチェックの検査内容

ブライダルチェックの検査内容

続いて、ブライダルチェックでどのような検査を行うのか説明します。

女性の検査

女性は、問診に始まり、妊娠に直接的に関係のある病気がないかどうかを検査するために、腟や子宮、卵巣を超音波で検査したり、母子感染の可能性のある病気や性病にかかっていないかを調べるために血液検査を行ったりします。

<問診>
初潮の年齢、月経周期、持病有無、アレルギー有無、妊娠&出産の経験有無、など。

<内診>
腟・子宮・卵巣の状態を超音波検査やおりもの検査によって確かめます。

<血液検査>
B型肝炎やC型肝炎という母子感染の可能性がある病気や、クラミジア、梅毒、HIV(エイズ)などの性感染症にかかっていないかを確かめます。

これらの検査によって、以下のような病気にかかっていないかどうか、また感染病への抗体を持っているかどうか、妊娠に関係する機能が正常かどうかをチェックします。

※ただし、それぞれの検査の重要性は異なるため、クリニックに用意されている検査のプランによって、検査範囲は異なります。希望があれば追加できる項目になっているものもあります。

【腟・子宮・卵巣の病気】

  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 乳がん
  • 子宮内膜症
  • 子宮腺筋症
  • 子宮筋腫

【性感染症】

  • クラミジア
  • 淋病
  • 梅毒
  • HIV(エイズ)
  • トリコモナス

【抗体やその他】

  • 風疹抗体
  • 麻疹抗体
  • ムンプス抗体
  • トキソプラズマ抗体
  • B型/C型肝炎の抗体
  • 貧血
  • 糖尿病
  • 甲状腺ホルモン検査
  • AMH検査(早期閉経や多嚢胞性卵巣症候群のリスクをチェックする検査)

男性の検査

ブライダルチェックの男性の検査内容

男性の検査では「精子の健康状態」を確かめる精液検査と「性感染症」の有無を確認する血液検査を行います。

<精液検査>
自宅、または院内で採取した精液を調べ、以下の項目についてチェックします。

  • 精液量
  • pH
  • 精子濃度
  • 総精子数
  • 精子運動率
  • 精子正常形態率
  • 白血球数

<血液検査>
血液検査によって性感染症にかかっていないかを確かめます。(尿検査を行うこともあります)

これらの検査によって、以下のような精子や射精に関する症状の有無、また性感染症にかかっていないかどうかを確かめます。

※ただし、クリニックに用意されている検査のプランによって、検査範囲は異なります。

【精子の健康状態】

  • 逆行性射精
  • 精のう欠損
  • 射精管閉塞
  • 乏精子症 / 無精子症
  • 精子無力症
  • 奇形精子症
  • 膿精液症

【性感染症とB型/C型肝炎の抗体】

  • クラミジア
  • 梅毒
  • HIV(エイズ)
  • B型/C型肝炎の抗体

多くの男性は「毎回ちゃんと射精できているし、大丈夫でしょ」と思っているかもしれませんが、射精ができていれば生殖能力があるわけではありません。

普段から男性が目にしているのは「精液」であり「精子」ではありません。射精ができていても、含まれている精子が動いていない(精子運動率が低い)場合や、精液に十分な数の精子が含まれていない乏精子症(全く精子が含まれていない場合は無精子症)だと、精子が卵子に到達できず、不妊の原因になりえます。

ブライダルチェックの費用はどれぐらい?

ブライダルチェックの費用はどれぐらい?

最後に、ブライダルチェックにかかる費用について説明します。

費用は検査をするクリニックや検査項目の数によって異なりますが、相場としては以下のとおりです。男女合計で5万円程度と考えるとよいでしょう。

女性:2〜4万円程度
男性:1.5〜3万円程度

女性は産婦人科や不妊専門クリニックでブライダルチェックを受けることができます。男性の場合は、産婦人科や不妊専門クリニックでも検査を受けることができますが、心理的にハードルを感じるのであれば泌尿器科で検査を受けることができます。みなさんが思っている以上に性感染症検査や精液検査を受ける男性は多いですし、病院の医師もプライバシーや気持ちに配慮した対応を心がけてくれます。

ブライダルチェックを受ける際は、事前にクリニックに内容などを問い合わせて予約しましょう。Webで「ブライダルチェック+お住まいのエリア」を検索すると、ブライダルチェックを受けられるクリニックの情報を得られるはずです。

男女合わせて5万円前後と聞くと「ちょっと高いな・・・」と感じるかもしれません。しかし、上記で説明したように不妊の原因は男女双方に存在しますし、なかなか妊娠せずに不妊治療を始めることになると更に費用がかかります。また、妊娠や出産、育児などの家族計画はライフプランやキャリアプランにも影響を与えますが、不妊症が原因で予定していた通りの家族計画を実現できないかもしれません。ブライダルチェックによって「妊娠におけるリスクの有無」を知っておくことはライフプランやキャリアプランを考える参考にもなります。

自分の望むライフプランを実現するためにも、ぜひカップルでブライダルチェックを受けてみましょう。

この記事の監修医師

産婦人科専門医 月花 瑶子

産婦人科専門医月花 瑶子

資格
医学博士
産婦人科専門医
経歴

2013年

北里大学医学部医学科卒業

2013年

日本赤十字医療センター

2015年

母子保健センター愛育病院
帝京溝の口病院 産婦人科

2016年

国立成育医療研究センター 不妊診療科

2018年

杉山産婦人科

所属
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
日本女性医学学会

この記事の著者

吉川 雄司

著書「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)。生殖機能に関する正しい知識の普及、妊活・不妊治療に取り組む方のサポートを目的とした事業を運営する株式会社ヘルスアンドライツの代表取締役。日テレやTBSなどの番組出演、新聞やメディアへの掲載多数。

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