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「危険日」や「安全日」っていつ?生理周期から計算する方法

  • 作成日:2019.11.15
  • 更新日:2020.05.28

「危険日」や「安全日」という言葉を聞いたことはありますか?これは避妊に気をつけているときに、妊娠しやすい日を「危険日」、妊娠しにくい日を「安全日」と表す俗語です。妊娠を望んでいない人にとって、妊娠しやすい日やしにくい日を知っておくことは避妊のためにとても大切です。この記事では、危険日や安全日とは具体的にいつのことか、そしてそれらを生理周期から計算する方法について解説します。

この記事の監修のドクター

産婦人科専門医 月花瑶子

産婦人科専門医 月花瑶子

北里大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター、愛育病院での勤務を経て、現在は都内の不妊専門クリニックに勤務。産婦人科専門医の資格を持つ。臨床医として働きながら、生殖に関わるヘルスケアの知識を社会に広める啓蒙活動も行う。監修書籍「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)

「危険日」と「安全日」っていつのこと?

「危険日」と「安全日」っていつのこと?

「安全日 = 妊娠しない」わけではない

一般的に、妊娠を望んでいない方にとっての「危険日」や「安全日」という言葉は以下のように解釈されています。

危険日:
妊娠する確率が高く、セックスをする際は避妊に気をつけなければいけない日

安全日:

妊娠する可能性が低く、避妊をせずにセックスをしても大丈夫な日

しかし、医学的には「危険日」や「安全日」という言葉は存在しません。特に注意しておきたいのは、女性の体に妊娠する可能性がゼロの日はない、つまり「完全な安全日は存在しない」ということです。

普段からコンドームを使用して避妊している方が、「今日は安全日だし、コンドームをしなくても大丈夫」と考えるのは大きな誤解です。妊娠を望んでいないのであれば、どのようなときでもきっちりと避妊をしてください。

「危険日」は排卵が起こる日の前後数日間

「危険日」は排卵が起こる日の前後数日間

では、危険日と呼ばれる「妊娠の確率が高い日」はいつのことなのでしょうか。危険日が何日間なのかという明確な定義はありませんが、妊娠の確率が高い排卵が起こる日(排卵日)の前後数日間を指していると考えてください。

目安としては、排卵日前後の9日間程度(一週間前から排卵日の翌日まで)は妊娠しやすく、特に排卵日の4日前から前日までの4日間は妊娠の確率が高まります(*1)。

(*1)DavidB.Dunson, et al.,HumanReproduction,2002,Changes with age in the level and duration of fertility in the menstrual cycle

上記の研究(*1)では、もっとも妊娠率が高いのは排卵日の「2日前」、そして排卵日の「前日」「3日前」「4日前」「当日」の順で妊娠率が高いことが示されています。

危険日と安全日はなぜあるの? 排卵と妊娠の仕組み

危険日と安全日はなぜあるの? 排卵と妊娠の仕組み

そもそも、「危険日」と「安全日」はなぜあるのでしょうか?
次の目次で「危険日の計算方法」を解説しますが、そのための前提として排卵と妊娠の仕組みについてお伝えします。

生理が始まると、卵巣内では排卵に向けて卵子が準備を始めます。準備が整うと「排卵」が起こり、卵巣から卵子が飛び出します。排卵された卵子は卵管(卵巣と子宮の間にある管)に入り、このタイミングで精子と出会って合体できれば「受精」し、卵子は「受精卵」になります。

危険日と安全日はなぜあるの? 排卵と妊娠の仕組み

その後、受精卵は卵管から子宮に移動します。受精卵が子宮内膜(子宮の内側にある膜)の中に潜り込めば「着床」、そのまま受精卵の成長が続くと「妊娠」します。

このように、妊娠するためには「排卵」のタイミングで精子が卵子と出会う必要があります。排卵された卵子が精子と受精できる期間は約1日(24時間程度)ですが、腟や子宮内に入り込んだ精子は2~5日程度は生き残ります

ですから、排卵が起こる数日前のセックスで精子が腟・子宮内に入りこむと、排卵される卵子を待ち伏せできるのです。妊娠するのは排卵日当日のセックスだけではなく、妊娠の可能性がある日は数日間に渡って存在すると覚えておいてください。

危険日はいつ? 危険日の計算方法

危険日はいつ? 危険日の計算方法

さて、妊娠の確率が高い「危険日」とは、排卵前後の数日間だとということが分かりました。次は、自分の危険日がいつなのかを知りたいですよね。

「危険日」を計算するキーとなるのは排卵日です。排卵日を正確に知るためには基礎体温の計測や排卵日検査薬を使うなどの方法がありますが、今回は生理周期からざっくりと計算する方法を説明します。

排卵日の目安は次の生理予定日の14日前頃

排卵日の目安は生理予定日から逆算できます。正常に生理が来る女性の場合、排卵が起こった日の約14日後に生理が始まります(*2)。 ですから、逆にいえば、次の生理予定日の14日前頃がおおよその「排卵日」と考えられます。「頃」と少し曖昧な表現をしている理由は、ホルモンバランスや体調によって多少のズレが起こるからです。

(*2)日本産婦人科医会 女性の健康Q&A 「月経について教えて下さい。」

危険日の計算方法

危険日の計算方法

ここからは、具体例として危険日を計算してみましょう。

生理周期が28日で、今回の生理開始日が1月1日、次回の生理予定日が1月29日とします。すると、まず排卵日は1月29日−14日前=1月15日頃と計算できます。ここで排卵日が1月15日頃だと分かったら、危険日は以下のように計算してください。

妊娠しやすい期間
排卵日の1週間前から排卵日の翌日 = 1月8日〜1月16日 (±2日程度)

特に妊娠の可能性が高い期間 :
排卵日の4日前から排卵日前日 = 1月11日〜1月14日 (±2日程度)

ここで「±2日程度」と記載した理由は先ほどもお伝えした通り、排卵日は月によっても多少のズレが起こるからです。このように計算してみると「思っていたより妊娠の可能性がある日が多い」と感じるのではないでしょうか。

また、生理周期が安定しない方にとっては、この計算方法では危険日を予測するのは難しいものです。だからこそ、妊娠を望まない場合は、どのような時でもきっちりと避妊をすることが大切です。

(参考)こちらの記事「【排卵日予測】排卵日を計算する方法と妊娠しやすい日について」で、排卵日前後の妊娠率の変化について解説しています

基礎体温の計測や排卵検査薬を使用する方法もある

基礎体温の計測や排卵検査薬を使用する方法もある

妊娠しやすい期間を予測するには、他にも基礎体温を測ったり、排卵検査薬を使用して排卵前に分泌されるホルモンを検知したりする方法があります。

基礎体温を測って妊娠しやすい期間を予測する方法はこちらの記事「【排卵日予測】基礎体温の測り方とグラフの見方を丁寧に解説」、排卵検査薬を使って予測する方法はこちらの記事「【排卵日予測】排卵検査薬はいつから使うの?正しい使い方を解説」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

望まぬ妊娠を避けたいなら、ピルの服用は選択の一つ

望まぬ妊娠を避けたいなら、ピルの服用は選択の一つ

ここまで、妊娠の可能性に関わる「危険日」「安全日」について説明しました。しかし、大切なことは「きっちりと避妊をすること」です。最後に、より確実な避妊手段としてピルを紹介したいと思います。

ピルの避妊成功率は99.7%

日本では避妊手段としてコンドームが主流ですが、実はコンドームは100%避妊に成功するわけではありません。避妊の失敗率は、適切に使用している場合でも約2%、一般的な使用方法では15%にも達すると言われています(*3)。また、コンドームは男性主導の避妊なので、女性自身が完全にコントロールすることが難しいという欠点もあります。

(*3)日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン」

一方で、ピルは正しく服用すれば避妊成功率が99.7%とほぼ確実に避妊ができ(*4)(*5)、女性が主導できることも魅力です。また、ピルは避妊効果だけでなく、生理痛やPMSといった生理の悩みの解消に繋がることもあり、女性のライフスタイルをサポートする役目も果たしてくれます。ピルに関する詳しい説明はこちらの記事「ピル服用の効果は?避妊だけじゃないピルの効果を丁寧に解説」をご覧ください。

危険日がいつなのかと計算をして避妊を心がけることも大切ですが、避妊手段としてより確実なピルの服用も考えてみてはいかがでしょうか。

(*4)避妊の成功率を限りなく高めるにはコンドームとピルの併用が望ましいです
(*5)ピルだけでは性病感染を防ぐことはできないので、コンドームの着用も大切です

もし「避妊に失敗した」と思ったら

もし「避妊に失敗した」と思ったら

危険日がいつなのか分かっていたとしても、危険日のタイミングとデートが重なったりしてパートナーとセックスすることはあるでしょう。しっかりとコンドームをつけたつもりでも、気づけばコンドームが外れていた、破れていた、なんてことがあると「もしかしたら、避妊に失敗したかも……」と不安になります。

そんなときには、「緊急避妊薬(アフターピル)」で対処できます。

緊急避妊薬(アフターピル)とは、妊娠を望んでいないにも関わらず、妊娠の可能性があるセックスをした後に服用する錠剤です。性交から72時間以内にアフターピルを服用すれば、妊娠の可能性を可能な限り回避することができます。しっかりとコンドームや低容量ピルなどを活用して避妊をすることは大切ですが、万が一のときはアフターピルという選択肢があることは覚えておきましょう。

アフターピルは婦人科クリニックで処方されますが、なかには取り扱っていなかったり、予約が必要なこともあります。ですから、事前にインターネットで「アフターピル処方 + お住いの地域」などで検索して調べるようにしましょう。

以上、この記事では危険日と安全日について、危険日の計算方法、そして避妊手段としてピルについて解説しました。望まぬ妊娠を防ぐためにも、しっかりと避妊には気をつけるようにしましょう。

この記事の著者

吉川 雄司

著書「やさしく 正しい 妊活大事典」(プレジデント社)。生殖機能に関する正しい知識の普及、妊活・不妊治療に取り組む方のサポートを目的とした事業を運営する株式会社ヘルスアンドライツの代表取締役。日テレやTBSなどの番組出演、新聞やメディアへの掲載多数。

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